先日、用事があり定光寺に行ったらちょうど愛岐トンネルの公開日だったので、ついでに寄ってみました。


愛岐トンネルとは?


1990年に国鉄の中央西線、名古屋~多治見が開通しました。
中部地方の発展に貢献したこの路線は
高速・大量輸送の時代に入り複線電化された新線が建設されたため
高蔵寺~多治見の軌道敷とトンネル群は1966年に廃線となり
忘れ去られた存在となってしまいました。

しかし2005年、中央西線の勝川駅の高架工事に伴って
土台となっていた赤レンガを町おこしに活用しようとイベントが行われました。
これがきっかけとなり忘れ去られていたトンネル群が脚光を浴びるようになり
現在では春、秋の年2回に一般公開がされるようになりました。


トンネルは全部で13基あり、今回は4基が一般公開されていました。
全長1.7kmあり往復すると1~2時間かかるので
ゆっくりと廃線と自然を楽しむことができます。



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ということで、公開区間を歩いてきたので
少しですが写真とともにふりかえってみます。



愛岐トンネル群への入口を通るとまず最初に現れるのは

3号トンネル(玉野第三トンネル)です。

全長76mのトンネルでD51がギリギリ通ることのできる大きさみたいです。
側壁はイギリス積、天井は長手積工法で建設されています。


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少し近づいてみてみるとこんな感じ


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それでは中に入ってみましょう。
トンネルなので当たり前ですがかなり薄暗くなっています。


フラッシュをたいて内部を撮影してみました。


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そして天井や側壁を見てみると、当時走っていたSLのものと思われる
黒いすすが今でも残っています。



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さてそのままトンネルの中にいるわけにもいかないのでのんびりと歩いていきます。

3号トンネルの出口。


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やっぱり入口の方が綺麗だったですね。


3号トンネルを抜けると次は左手に落石防護柵が見えてきます。



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文字通り列車や線路を落石から守るための設備で
渓流と崖に挟まれている路線ではとても重要な設備の一つです。

また、この落石防護柵は廃レールが使われていて
よく見るとレールが作られた年やメーカーの刻印を確認できます。



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ちなみに渓流と崖に挟まれたと言いましたがこんな感じになっています。



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すぐ右下には川、左側には分かり辛いですが崖があります。
ちなみに現在の中央西線はこの左側の崖の上を走っています。


さてさてどんどん歩いていきましょう。
次に迎えてくれるのは

4号トンネル(玉野第四トンネル)です。

抗門にはトンネル番号の4が鮮明に残っています。
私が今回通った4つのトンネルの中で一番好きかも知れません。

4号トンネルの出口の写真。



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トンネルを抜けるとすぐ右手に大きなモミジの木がでてきます。
この木がとても立派でみなさん立ち止まって見ているようでした。


今回は残念ながら紅葉前だったので赤くはなかったですが
木を見て感動したのはかなり久しぶりだったような気がします。



モミジを過ぎると手作りの水車や置物があったり
非公開ですが、山側の水を川に通すための水路があったりします。




もう少し歩いてみましょう。
5号トンネルを抜け次に見えてくるのは

6号トンネル(隠山トンネル)です。

全長は333mあり公開区間の中では断トツで長いトンネルです。
また、この6号トンネルは曲がっているため先が見えず
明かりも全く入ってこないので他のトンネルよりも一段と暗いです。
懐中電灯がないとかなり厳しいです。



6号トンネルを抜けると愛知県と岐阜県の県境です。
県境から先、岐阜県はまだ行くことができません。
現在工事中だったのでこれから行くことができるようになるのでしょうか?



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さていかがだったでしょうか?
ここでは軽く紹介しただけですが実際に行ってみると
想像よりも楽しむことのできる場所となっています。


なかなか行く機会がないかと思いますが公開しているときにぜひ行ってみてください。
普段では見ることのできない貴重なものを見ることができますよ。




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